若戸大橋は来年で開通50周年を迎えます。
全長2,1?。東洋一の吊り橋とうたわれた北九州を代表する橋です。
開通時には博覧祭があったり、1987年までは歩道があったりと若松では特になじみ深い橋ですが、今回はより詳しく知るため、「主塔に上って橋を見る!」という素敵な研修の機会を頂きました(*^_^*)
もちろん橋の部位の名称を勉強してから出発です。
まずは安全ベルトを装着して、戸畑側の橋台から入ります。160段の階段を上り、以前使われていたエレベーターなどを見て感動しながら橋へ出ます。
あいにくの曇り空でしたが40m下は洞海湾、すぐ横は橋を渡る車、工事用の足場は格子状で見晴らしがよく足がすくみました。足場を信頼して徒歩で橋中央部まで移動します。
メインケーブルは直径約50?で61本のワイヤーの束が固定されています。若松の橋台から戸畑の橋台まで途切れることなく1本でつながっていて、まっすぐ伸ばすと700mもあるそうです!
両端はスプレー固定といって61本のワイヤーの束を再びばらして橋台のコンクリートに固定しています。こんな風に固定されていたなんて考えもしませんでした。驚きです。
3万トンのコンクリートで固定され1100トンの引っ張りに耐えられるケーブルなので私たちが歩いてもびくともしません。
その他にも鉄の使用量は20万トンとか、ワイヤーの束はねじってあったりとか、ハンガーロープは124本が2組で248本あるとか、リベットと呼ばれる独自の固定手法、と若戸大橋ならではの構造の説明を聞きながら、とうとう主塔へ。海面から約84m。感動です。
実際に主塔から見ると道路の部分(627m)はメインケーブルから延びるハンガーロープのみで吊るされているのが良く分かりました。「吊り橋」の構造を改めて実感できた瞬間です。
あらためて50年前に半世紀支えられるだけの橋を作っていることに感動しました。現在も1日45000から50000台の交通量を支えており、9月には通行台数6億台!を達成しています。しかも今回ケーブルの内部の点検などもしてまだまだ支え続けることが出来るそうです。
メンテナンスだけでもたいそう費用がかかるという話も聞き、足場を組むことから始めるのだから本当に大変なことだと実感しました。今後は通行料50円を感謝の気持ちを込めて払おうと思いました。
今回は若戸大橋を日頃見ることの出来ないアングルで見たり、内部を実際に歩きたくさんの発見と驚きがありました。事前に勉強した若戸大橋のHPには貴重な製作途中の写真などもあって勉強になりました。知るとますます好きになる奥の深い橋です! 【S・Y】