マイルドミックスは、植物由来の特殊潤滑油と反応補助材の働きにより、常温で施工でき、強度は通常の加熱アスファルト合材と同程度の「常温施工型加熱アスファルト混合物」です。製造時の加熱温度を低減できるため、CO2の排出量を約32%削減できます。また、冷めて使えなくなる合材の量を削減できるため、資源の有効活用にも貢献できます。更には、施工温度を低く抑えることができるため、真夏における作業環境が大幅に改善されます。
アスファルト舗装用の材料を製造するアスファルト合材工場は、一般に、需要の多い都市部に集中しているため、離島や山間部などでは、十分な性能を有したアスファルト舗装を施工することができませんでした。
我々前田道路は、「日本の隅々まで優れた性能のアスファルト合材を提供すること」を目的として、長距離輸送、長期間保存が可能な製品の開発に取り組んでまいりました。
本製品は、湿気や水分を完全に遮断する容器(袋)に保存することで、半年以上の長期間に亘って性能を維持することができるため、地震や水害時の災害復旧用の備蓄材料として活用することもできます。
また、「マイルドミックス」を小分けの袋に詰めて販売している「マイルドパッチ」は、本年度までに累計出荷実績で200万袋に達しており、広くご使用して頂いております。
今後も、施工実績を積み重ね、より確かな品質の製品をお届けできるよう努めてまいります。
アスファルト合材は、出荷時をピークにして徐々に温度が低下していき、3時間もすると廃棄しなければならないこともあります。
舗装工事に携わる方々が、この“熱との戦い”から解放されるよう、合材が水で固まる原理を見い出し、添加剤の種類や量を変えて実験を繰り返すことで、ついに実用に耐えうる常温合材を開発することができました。
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