北九州エコプレミアム

　当社は主に住宅建築の企画・設計及び監理を主業務としており、「長く住める住宅を、人や環境に低負荷な方法で提供する」ことを目指して取組んでおります。このPCa 混構造構法は、創業期に依頼された住宅から開発が始まりました。このとき要望された空間の広がりや安全性能や予算条件を木造などの従来技術では満たせないことから、工場生産するPCa（プレキャストコンクリート）部材と鉄骨の混合構造で設計と解析を繰り返し、土木用のPCa 部材であるL 型擁壁の金型を利用して住宅用のPCa 部材を開発し、【安全性】、【空間性】、【低コスト】を兼ね備える住宅として完成しました。その後、より良い構法への改良を目指して大学と連携を組み、（財）北九州産業学術推進機構から中小企業産学官連携研究開発事業の支援を受けて研究を進め、住宅専用のPCa 部材を開発し、生産体制を整え、提供するに至りました。この住宅専用PCa 部材は、都市インフラ用の土木資材であるL 型擁壁と同様に強度・耐久性・精度に極めて優れており、生産性や調達性も良いため、性能・建設コスト・工期を大幅に改善します。
　今日住宅には、持続型社会の基盤として、耐震性や可変性など長期循環利用に耐える性能が求められており、「長期優良住宅」として普及が図られています。PCa 混構造の住宅は、この「長期優良住宅」基準に加えて耐火性や遮音性も備えるため、安全性と快適性ともに優れています。
またPCa 化による廃棄物の大幅抑制や工期短縮により、建築主や近隣社会、環境への負荷を低減します。住宅の取得は多くの人にとって夢の実現であると同時に最大の支出です。当社はこれからもPCa混構造構法の改良研究を継続し、より豊かな家をより少ない建設費で実現できるよう取り組みを続けます。