電熱機器の設計時、事前に要求温度仕様に基づいた熱解析シミュレーションを実施するサービス。蓄熱・保温などを踏まえた最適熱設計での製作が可能になり、従来の熱解析を実施しない設計に比べ、電熱機器の省エネ化を実現。
株式会社九州日昌は、昭和53年に電熱機器の商社として八幡東区に設立された。当初は製鉄業向けの商品を主に取り扱っていたが、より高い熱制御を求められる半導体関連産業から引合いがあり、最適な熱制御を実現するため、自社で設計・製造まで手がけるようになった。平成7年には若松区南二島に現本社工場が完成し、熱解析シミュレーションを含めた電熱炉全体の設計・製造が可能な「熱に関する総合提案型企業」が誕生した。
キーワードは「均熱」だ。より均一に無駄なく熱を伝える技術を九州日昌は追求している。ヒーターブロックを例に挙げると、従来製品の場合、熱が均一なのは表面積の50%程度に過ぎない。九州日昌はこれを80%以上にすることで熱効率を上げ、ヒーターブロックの小型化も実現している。
しかし、ヒーターなどの部材の精度を上げても炉全体の「均熱」には限界がある。そこで始めたのが「熱解析サービス」である。設計段階から均熱をシミュレートし、最適な熱効率の電熱炉を実現する。既存の炉でも「熱解析サービス」によって均熱改良することができる。このサービスによって、従来の電熱炉より約 15%程度の省エネが可能だと言う。このような熱解析サービスを実施しているのは、日本全国でもあまり例が無い。これも、設計から製造まで自社で「均熱」を追求してきた同社の強みである。
「均熱」という耳慣れない言葉が、環境分野のキーワードになる日が近いかもしれない。
最近は、省エネルギーや環境問題を考慮した製品が増えてきました。しかし、製品の製造過程における「熱」の問題には意外と無関心な企業が多いのです。「均熱」による省エネルギー化の余地は、まだまだたくさんあります。
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